近年、地元の花火大会をはじめとする多くの祭りやイベント、式典では、有料観覧席いわゆるプレミアム席・VIP席などを設けて、快適で利便性の高い立派な環境を提供する取り組みが増えている。
もし、あなたがこうした特別な席に主催者から招待されたなら、ラフな格好ではなくしっかりとした装いで式に参加する必要がある。
なぜなら、その招待は「完全なプライベート(私的)な参加」ではないからだ。
招待された側の振る舞い一つで、お招きくださった主催者の顔に泥を塗るようなことは絶対にあってはならないのだ。
私自身、ありがたいことに主催者のご厚意で毎年地元では有名な花火大会に招待されている。
この記事では、招待された場において私自身が肌で感じたこと、積み重ねてきた経験から理解に至った主催者へ敬意を払い、大人の品格を保つための具体的なマナーや行動、そして不義理の無い装いまでを詳しく解説していく。
目次

昨今のお祭りやイベントは、どこへ足を運んでも非常に人がごった返しており、せっかくの非日常をゆっくりと楽しめないことが少なくない。
こうした混雑という現代の問題に対して、最近はプレミアム席やVIP席といった「招待席・有料席」をあらかじめ設けて、快適で利便性の高い立派な環境を提供する取り組みが各地で増えている。
そして、ビジネスの最前線で長年愚直に実績を積み重ね、信頼のインフラを築いてきたリーダーであれば、時にこうした特別な席へ主催者側から直々に招待を受ける場合があるのだ。
そんな招待席に、読者の皆様が大事な取引先や親しいお知り合いの方から招待を受けたときには、その瞬間からリーダーとしての本当の戦いがすでに始まっているのである。
決して「完全なプライベートの娯楽」としてぬるま湯に浸かってはならない。
まず招待を受けた際には、出席・欠席に関わらず、何よりも最優先で必ず速やかに連絡を入れるのが鉄則だ。
また、一度「出席」と伝えた後に、万が一急な事情や外せない事情によって不参加(欠席)となった場合でも、同様に素早く連絡を入れなければならない。
そこにはわずかな弛みも残してはならないのだ。
なぜ、これほどまでに早期の迅速な連絡を徹底すべきなのか。
それは、「有料席、招待席」という名の限られた特別なテーブルを、主催者が我々のために大切に確保してくださっているからだ。
同時に席を無駄にしないことは当然の配慮であるが、当日にその特別なエリアに空席(穴あき)があると、それだけでイベント全体のイメージや美観を損ねる致命的な原因になってしまう。
主催者が長い時間をかけて、血の滲むような努力で創り上げてきた空間の格。
それを自らの行動によって守り抜くという強い意識を持つこと。
この事前の迅速なケアと相手の立場に立った配慮こそが、綺麗事ではないビジネスにおける強固な信頼の土台となっていくのだ。

次にイベント当日の行動において、勝ちにこだわるリーダー達であれば絶対に参考にしていただきたいこと。
それは、必ず開始1時間以上前には現地に到着し、自らの席をしっかりと確保し待機しておくことである。
なぜ、大幅に早い時間帯の会場入りを強くお勧めするのか。
それは、私の経験上、こうした式典や祭りでは、まだ一般の人が集まりきっていない「まばらな時間帯」にこそ、多くのビジネスチャンスが眠っているからである。
本番直前のこのまだ静かな時間に主催者は招待者席を回って、大切なゲストへの挨拶回りや出席確認を行っていることが多々ある。
この絶妙なタイミングを逃さずに主催者としっかり対面し、「本日はお招きいただき、ありがとうございます」「これからも引き続き、どうぞよろしくお願いいたします」という感謝の一言を、直接目を見てお伝えすること。
主催者は本番が始まれば多忙を極め、ゆっくりと言葉を交わす時間は1秒も残されていない。
だからこそ、人が少ないこの時間帯に直接感謝を伝えることが最善の方法であり、相手にとっても非常に心象が良くなるのだ。
このような細かな配慮や一瞬のチャンスをしっかりと押さえることができるリーダーたちは、日々あらゆる方面の強力な人脈を形成し、何年、何十年という長きにわたって強固な信頼関係を継続することができるだろう
■人として当たり前のことは当たり前に実行する
さらに、どんな空間であっても当然の義務であるが、出したゴミはすべてしっかりとゴミ箱に入れるか自ら持ち帰り、自らの席を綺麗に保って帰宅しなければならない。
現場では絶対にトラブルを起こさず、周囲の手本となるよう精一杯楽しむこと。
ゴミひとつ、立ち振る舞いひとつで、あなた自身の「格」やあなたが率いる「会社の品格」を周囲の要人(VIP)に冷徹に見定められているのだ
■イベント終了後に感謝の連絡を忘れない
そして、イベントが滞りなく終わった後には、必ずメールやLINEなどを使い、改めて主催者の方へ一言お礼の挨拶を素早く送る。
事前の連絡から、本番前の直接の挨拶、そして終わった後のアフターフォローにいたるまで、一分の隙もない丁寧なステップを踏んで初めて、招待された側の任務を完璧に果たすことができるのだ。


最後に有料観覧席やVIP席に招待されている周囲の方々は、主催者の大切な関係者やそれなりの立場(要人)の方がほとんどである。
だからこそ、その特別な空間の「品」や「格」を下げるようなラフな格好は、絶対に避けなければならない。
自分の家や、完全なプライベートと同じ感覚で、半袖・半ズボンにサンダルといった軽装で赴く行為は、お招きくださった主催者や、同じ空間を共有する他者への配慮(リスペクト)を欠いた、絶対に避けるべき行為である。
カチッとしたスーツで行く必要まではないが、しっかりと身だしなみを整えた、いわゆる「綺麗なスマートカジュアル」がベストだ。
しかし、ここでも絶対に忘れてはならないのは、カジュアルな現場であっても我々リーダーが纏うべきは、他者を圧倒する「威厳と貫禄」の装いである。
例えばパンツには、端正なスラックスやチノパンツを選び、下半身の直線を美しく下に落とす。
特にスラックスを選択する場合には、真夏でも抜群の通気性を誇る凸凹としたシアサッカー生地を選び、さらに清潔感と洗練さを極めた白系統の色をまとうのも非常におすすめだ。

白系統(オフホワイトや淡いライトグレーなど)の色は、夏の夜の空間に涼しげな印象を演出するうえでは有効な選択肢なのだ

そして、トップスにはイベントや祭りにふさわしく周囲の空気感に埋もれない、明るめに原色の綺麗なポロシャツや、襟のついた清潔感のある純白の白シャツ、あるいは大人の品格を漂わせる上質な柄物のシャツを力強く合わせる。

足元には、ラフなサンダルやスニーカーなどではなく、しっかりとお手入れの行き届いた上質な革靴やローファーを履いていき足元から会社の信用と自らの覚悟を証明するのだ。
威厳スタイルにもってこいな高級ローファーの代表格であるフェラガモについて詳しく解説した記事はコチラから。

さらに、手元のカバンを選ぶ際にはビジネス色が強く出る手提げタイプなどではなく、圧倒的な風格を放つクロコのセカンドバッグなど、高級素材を使用した高級感あふれるアイテムを堂々と携えていく。

結論意識してほしい事は、現場の格に負けないふさわしいアイテムを揃えて赴くことである。
また、こうした特別な席に招待されている方々の多くは、私の経験上、前の年や次の年も招待されており、毎年集まる面々が同じであるケースが非常に多い。
引き続き深い接点やご縁が生まれることが予想されるからこそ、なにか接点があった場合には、決して不義理が無いように誠実に対応することが何よりも重要なのだ。
自らの装いや行動によって圧倒的な知性と覚悟を示し、手渡されたチャンスを確実に掴み取ること。
それこそが、他の誰にも真似できないリーダー達にとっての、お金では買えないプライスレスな財産を生み出すきっかけとなるのである。
ネクタイを締めて臨む、シビアな夏のビジネスの現場における夏のスーツや夏用長袖シャツの規律について詳しく解説した記事はコチラから。
ここまで、主催者の信頼を裏切らないための迅速な事前連絡、本番前のまばらな時間を突いた直接の挨拶、席の美化作業、そしてその場の格を守り抜く装い戦略までを詳しく解説してきた。
イベントや祭りへの招待とは、単なる一晩の娯楽ではない。
お招きくださった主催者の顔を立て、その空間に集まる要人たちと対等に渡り合うための、極めて実務的な「社交の場」なのだ。
頭のなかにマナーの知識を溜め込むだけで満足する時間は、今すぐ終わりにしてほしい。
どんなことでも実際に現地へ足を運び、完璧に整えた装いと一分の隙もない立ち振る舞い(所作)をもって、主催者や周囲のリーダーたちと誠実に向き合っていただきた。
そして装いや自身の行動によって自らの知性と覚悟を示し、手渡されたチャンスを確実に掴み取ることこそが、他の誰にも真似できないリーダー達にとっての、お金では買えない財産を生み出すのである。