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2026/2/24 |

既製品もオーダーも正しく選ぶために|オーダースーツの種類と違いをわかりやすく解説

既製品もオーダーも正しく選ぶために|オーダースーツの種類と違いをわかりやすく解説

はじめに

スーツ選びには既製品・オーダーのどちらにも魅力があります。

既製品でも極上のフィット感を生む一着は確かに存在しますし、私自身、袖丈を調整するだけで驚くほど美しく仕上がった既製品をいくつも所有しています。

ただ、その一方で「既製品ではどうしても体型に合わない」「あと少しが埋まらない」という悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。

私もまさにその一人でした。

オーダースーツと聞くと、どこか“社長の一張羅”のような特別な世界を思い浮かべてしまいがちです。

私自身、以前はそのイメージが強く、百貨店のオーダーサロンの前を通るたびに気にはなるものの、どこか気後れしてしまい、何度も素通りしてきました。

しかし、既製品のジャケット選びで何度も失敗し、「もう同じ思いはしたくない」と強く感じたとき、初めてオーダーの価値に気づきました。

実際に試してみると、想像していたような“遠い世界”ではなく、むしろ体型に悩みがある人ほど身近で合理的な選択肢だったのです。

この記事では、そんな私自身の失敗談とそこから得た学びをもとに、

オーダースーツの種類の違い、特徴、メリット、そしておすすめ生地

まで、初めての方でも迷わず選べるようにわかりやすくまとめています。

「オーダーは自分には関係ない」と感じていた方こそ、ぜひ読み進めてみてください。

なお、パターンオーダー・イージーオーダー・フルオーダーといった分類には明確な世界基準があるわけではなく、お店ごとに基準や呼び方が異なることも多いため、その点も踏まえて読んでいただければと思います。

体験談:腕の太さに合わせて失敗した話

私は元々の骨格より腕回りと肩が大きい体格をしているため、過去購入したジャケットは胴回りがジャストフィットなのに対し、腕回りがきつく腕がまともに動かせなかったという経験が何度かあった。

その為今回は同じ失敗はするまいと、腕回りを中心にした大きめのサイズをチョイス。

結果、全体はだぼだぼで、胸やウエスト部分は体感で適正サイズの二回りほど大きいサイズ感になってしまった。

当時袖の長さだけは直したのだが全体のシルエットが崩れ、だらしなさが出てしまい、せっかくのジャケットが台無しに。

新調したものではあったがサイズ感を間違えたジャケットはあまり活躍の場もなく役目を終えたのであった。

分析:なぜ失敗したのか?

今回の失敗は、まずサイズ選びの基準を腕回りだけに注目し、他の部分のサイズ感をあまり気にせず全体のバランスを無視した結果、全体がだぼだぼでバランスが崩れ、寸胴なスタイルに。

さらに、私は最初から素直に店員さんに相談せず、自分の過去、腕回りが小さかった際の経験をもとに腕回りに合わせてほしいとの意見を押し通したことも失敗の原因である。

店員さんも立場上、お客さんの意見を尊重してくれる方が多いので、しっかりと悩みを相談しプロの客観的な意見に耳を傾けることが大事だと気づいたのであった。

解決策:オーダーのメリット

じゃあどうやれば私みたいな体格の人間が全体のサイズが窮屈ではなく自分にピッタリあったスーツやジャケットを手に入れることができるのか?

そういう悩みがある方こそオーダーがおすすめである。

もちろん既製品でも本当にシルエットが綺麗で自分にピッタリな格別な商品はあるものの高額であったり、探すのが困難な場合も多い。

そんな時に、既製品では難しいパーツパーツのサイズ調整を、オーダーならできるのだ。

オーダーと言ってもパターンオーダーやイージーオーダー、フルオーダーまで複数種類があるもののそこはご自身の予算や納期などの都合に合わせたオーダー方法を選択していただければよい。


1. 全身のバランスを考慮しパーツパーツを調整した結果のフィット感

プロであるスタッフの方が丁寧に採寸してくれて、肩幅や身幅、腕回り、ウエスト回りなどパーツごとにサイズ調整が可能であるため自分の体型に合わせた自然なシルエットが得られることが最大のメリット。

そうした過程を経て作られたジャケットやスーツは格別なフィット感を提供してくれるだろう。

またフィットしたスーツは非常に着心地は良く、長時間の着用でも疲れにくいので毎日スーツを仕事で着る方にこそ試してほしい。

自分のサイズに合わせたオンリーワンのアイテム。

これこそオーダーを一度味わうとリピートしてしまう方が多い所以なのだ。


2. 素材・デザインの自由度

ほとんどのオーダーをしてくれている店舗では生地や裏地、ボタンまで選べる。

もちろんその店舗が取り扱う商品の中からのチョイスにはなるが自分らしい一着を作れるのだ。

ひとつ注意していただきたいのが店舗によって取り扱う商品が違うこと。

当たり前と言われればそれまでだが、いざ作ろうと予約をして打ち合わせをしたはいいが希望する生地やデザインの取り扱いがないということが無いように、この生地で作りたいという指名があるのであれば、該当する生地を取り扱っている店舗を探して依頼をしたほうがいいだろう。デザインについても同様だ。


3. 長期的なコストパフォーマンス

ひと昔前まではオーダーと聞くとなんだか一流企業の社長のような方たちが作るどこか遠い存在のようなイメージがあったが、前提として選ぶ生地やオーダーの種類にはよるが現在オーダーも求めやすい価格帯の商品が非常に増えている。

そしてオーダーで合わせた自分の体にフィットしたジャケットやスーツは着心地が良く、長く着られるのだ。

結果的に私も経験した、「合ってない安価な商品を買い、ほとんど着用できなかった」よりよっぽど経済的で環境にも優しい。という結果になることも。


4. 印象戦略としての強み

これはオーダーした商品にも既製品にも言えることだが、自分にフィットしたジャケットやスーツは清潔感や信頼感を演出してくれて、第一印象が大きく変化する。

もちろん全体的なコーディネートやTPOにあわせたスタイルが前提とはなるが、ビジネスやフォーマルなシーンでは全体のバランスがよく綺麗にまとまったスタイルは、第一印象をより良いものにできる確率が高まるのだ。

オーダースーツの種類、違い

「オーダースーツ」と一言で言っても、実はざっくり分けると3種類に分けることができる。

1.パターンオーダー、2.イージーオーダー、3.フルオーダーの三つだ。

調整できる範囲や価格帯、納期など、ほとんどの工程にそれぞれの違いがあるので、ご自身の予算や納期までの時間的猶予などを考慮し目的に合わせて選ぶことが重要になってくる。

ではそれぞれの細かい違いをみていこう。


1.パターンオーダー

簡単説明すると既製の型をベースに袖丈や裾丈などを調整可能な範囲内でサイズを直すというイメージ。

特徴としては基本の型はそのままに調整可能な部分のサイズの調整の為、体型に大きな特徴がなければ十分にフィットする場合が多い。

メリットとして価格帯もオーダースーツの中では一番安いことが多く3〜10万円ほどが目安。

もちろん高額な生地をチョイスすればその分高額になる。

納期についても2〜4週間ほどと短い。

中には引き渡しまで1週間という店舗も存在する。

デメリットとしてはオーダーの中では、体に合わせる工程が少ないため体型に大きな特徴がある方やこの上ない極上のフィット感を求める方には不向きだ。

とはいえ十分なクオリティーを担保しつつ、オーダースーツの中では一番入りやすい価格帯の商品が多いため、初めてオーダーに挑戦するスーツ初心者の方、ガシガシ日常使いできるスーツをお求めの方におすすめ。

もちろんここぞという時の一張羅のスーツも制作可能だ。


2.イージーオーダー

上記のパターンオーダーよりも調整幅が大きくなり、かつサイズ調整だけでなく体型に合わせる工程が増えるのが最も大きな特徴である。

メリットとしては基本となる型を元に、肩幅や着丈、袖丈などの寸法を詳細に調整できるようになり、それぞれの体型の特徴に合わせた補正を行うことによってパターンオーダーよりもフィット感が高まる傾向がある。

価格帯はパターンオーダーよりか若干高くなることがあるが、オーダーの内容を考えるとバランスの取れたオーダー方法だと思う。

価格帯は7〜30万円程度が目安であり、納期は2〜6週間ほど。

しいてデメリットをあげるなら、調整や工程が増える分パターンオーダーよりも高額になる傾向があり、自由度や細かい微調整はフルオーダーには劣るということくらいだろう。

 毎日長時間スーツを着るビジネスマンや体型に特徴がある方はイージーオーダーをおすすめする。


3.フルオーダー

一言でいうと皆さんのイメージ通りの高級仕立てスーツである。

パターンオーダー、イージーオーダーとは違い、ベースとなる型紙を自分の体型に合うよう一から作り、世界に自分だけのオンリーワンなスーツを仕立てるのだ。

最大のメリットとして、パーツごとの採寸を細かく行い、採寸後の仮縫いという工程で数値では測れない細かい部分を実際に試着しながら、ひとりひとり体のクセの微調整までを徹底的に行う。

結果、肩の高さの左右差やその人の体型のクセまでを細かく反映することができ、着心地、フィット感やシルエットの完成度についても最もレベルが高く、唯一無二のオリジナルスーツになる。

 なおデザインや細かな仕様、ボタンの種類など、ほぼすべてのパーツやオプションをひとつひとつ自分仕様にカスタマイズできるため満足度もダントツで高い。

デメリットとして、当然だが価格帯も一番高額になり20万円~モノによっては青天井であることも。

納期についても仮縫いなどの工程もはさむため数か月単位になることが多い。 唯一無二の特別な一着を求める人や体型に特徴がある人、極上の着心地を求める方、経営者のスーツ、式典やパーティー用などにおすすめだ。

オーダースーツの一般的な流れ(フルオーダーはもっと細かい工程がある):採寸から完成まで

1.カウンセリング

まず初めに前提となる使用するシーンや好みなどを店員さんと一緒に確認。

ここで使用したい生地などがあれば先に伝えておくと後の生地選びの際にスムーズに作業に取り掛かれるだろう。


2. 採寸

ベースになる型のサイズ感から肩幅や胸囲、腕回り、ウエストなど細かく採寸してくれるので私のような特殊な体型でも特徴をしっかりと反映してくれる。

ここが最重要ポイントなのだ。

この作業をより細かく高度な次元までしてくれるサービスがフルオーダーである。

後日実際に試着して仮縫いや微調整など細かく修正をいれ、完成度を高めるのだ。


3. 生地選び

季節や用途に合わせて選択可能であり、オーダーする際に一番楽しくワクワクする工程だろう。

しっかりと店員さんと打ち合わせをし、やわらかさや耐久性、光沢の強弱など細部まで確認をし、納得した生地を選ぶのが重要だ。


4. デザイン、オプション選択

その後は店舗やブランドごとに独自に設定があるデザインや細かなオプションを自由に選び一通りの流れが終了する。


5. 完成・納品

納品まで期間はそのお店ごとに違うため各店舗に問い合わせをしていただくのが間違いないだろう。

完成した自分の体型にぴったり合ったオンリーワンなジャケットやスーツを受け取り、袖を通した瞬間は格別だ。

オーダースーツおすすめ生地

1.エルメネジルド・ゼニア「トラベラー」

ビジネスマンのスーツスタイルにとって非常に厄介なシワ。

座っても、動いても、もれなく付いてくるシワ。

その厄介なシワになりにくい生地であり、仮にシワが付いてもハンガーにかけておけば翌日には元の状態に戻ると言われているほどシワが付きにくく、かつ回復力が強い生地なのだ。

それでいてゼニアらしい上品さや、しっかりとした光沢感と質感を備える。

真夏を除くスリーシーズン使用可能な生地になっているので衣替えの手間も少ないのも特徴であり、まさに高級感と実用性を兼ね備えた全方位型の極めて優れた生地なのだ。


2.ロロピアーナ「365」

ロロピアーナを代表する生地のひとつであり通年快適に過ごせるように設計されたウール素材を使用したオールシーズン対応の万能生地。

*通年使用可能だが真夏を除くスリーシーズンがおすすめ。

多忙なビジネスマンにとって衣替えは手間であり時間のかかる作業。

オフシーズンの管理も意外と気を遣う。

それにクローゼットの収納スペースの問題やシーズンごとに別のスーツを揃えることが難しい状況も多々あるだろう。

そして高級生地ロロ・ピアーナらしい、しなやかであり上品な光沢が特徴でもあり、ビジネスからフォーマルまで幅広く活躍する、高級感を兼ね備えた通年使用可能な万能生地で一着オーダーするのもよいだろう。

まとめ

スーツ選びには、既製品、オーダーのどちらにも魅力がある。

まず誤解してほしくないのは、既製品にもオーダー以上の完成度を持つスーツやジャケットは確かに存在するということ。

私自身、極上のフィット感を生む既製品を複数所有しているし、袖丈などを調整するだけで驚くほど美しく仕上がるものもたくさん存在する。

そのうえで、体型の悩みや既製品での失敗を抱えている方にとって、オーダースーツは非常に合理的で満足度の高い選択肢になってくれるだろう。

パターンオーダー・イージーオーダー・フルオーダーと種類はさまざま存在するが、どれも「自分の体に合わせて作る」という点で、安心感とフィット感を提供してくれる。

特に、

• 肩幅と腕回りのバランスが難しい

• 胸は合うのにウエストが余る

• 既製品で“あと少し”が埋まらない

こうした悩みを抱える方にとって、オーダーは一度体験すると戻れないほどの快適さがあります。

長く着られる一着を求める方、印象を整えたい方、自分の体型に合うスーツが見つからない方には、オーダーは強い味方になってくれること間違いなし。

そして、あなたの体型に合わせて仕立てられた一着は、着心地だけでなく、姿勢や自信、第一印象までも変えてくれるはずです。

既製品もオーダーも、どちらも素晴らしい選択肢。

大切なのは、あなたの体型と目的に合った“最適な一着”を選ぶこと。

まずは、

「自分がどこに悩んでいるのか」

を一度整理してみてほしい。

肩・腕・胸・ウエスト・着丈・シルエット……

どこに違和感があるのかがわかれば、既製品で解決できるのか、オーダーが必要なのかが自然と見えてくる。

そのうえで、既製品の商品や予算や納期に合わせたオーダーの種類を選べば、あなたにとって最適な一着に必ず出会えるはずです。

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